どんな世界にも自分に合った道具というものがあります。野球選手ならばバット、歌手ならマイク、絵描きなら絵筆、というようにです。レベルの高い世界になるにつれ、優れた人はより自分に合った道具を使いたいと思うようになります。それは料理の世界、包丁でも同じです。料理をしていて「もう少しここがこうだったら良いのに」と思ったことはありませんか?もしくは「この包丁、見た目は良いんだけど使い勝手がちょっとなあ」なんて思ったことは?
どんなに優れた包丁でも、数打ちのものは本当に自分に合った道具とはいえません。重さ、刃渡り、全長、柄のつくりと材質、使う鋼、片刃か両刃か、刃の形は使う人の体格や手の長さ、用途などによって最も合った包丁というのは変わってくるからです。そういった細やかな希望を満たしてくれるのは、その人に合わせて、その人のために作られたオリジナルの一本しかありません。ただ、普通の刃物店では個々人に合わせてオリジナルの包丁を作るのは困難です。
しかし、堺英なら理想の一本が手に入ります。刃物伝統工芸士が希望に合わせて世界でただ一本、その人のためだけの包丁を作ることができるからです。伝統工芸士という職人の中の職人が丹精込めて作るあなただけの包丁は、どんなに高価な包丁よりも手に馴染むでしょう。自分に合った包丁がほしい、世界で一本だけのオリジナルがほしい。そんな方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
堺英では、ご購入された包丁に名入れをするサービスを承っております。お世話になった方に、ご結婚なされた方に、料理の道を志されている方に、もちろんプロの料理人になどなど、ギフトとして包丁をお送りしたいという方は多いことでしょう。その点、伝統工芸士である山本英明、山本真一郎の作った堺英の包丁はプロの料理人が満足する本物の包丁ですので、贈り物には最適です。
包丁は日常的に扱うもの、それも料理道具の中でも一番使う機会の多いものですから、それだけ「自分のもの」という意識を強く感じるものです。かと言って、良い包丁はそれなりのお値段がしますのでなかなか自分では買えません。だからこそ、良い包丁を送るとお相手にとても喜ばれるのです。料理の腕に関係なく、やはり良い包丁は切れ味がよく、持った時のバランスが良く丈夫で、安いステンレス包丁とは違って研ぐのも楽、しかも切れ味が長持ちするという最高の実用品です。
ギフトとして普通に包丁を贈るだけでも喜ばれますが、せっかくの機会、お相手の名前を入れてあげることで、より「自分のもの」という感覚が強まり、末永く愛用していただけること間違いありません。たとえ普通の包丁であっても、名入れをすることで世界に一本、その人だけの包丁にすることができます。名入れは一本たったの315円です。ギフト用のラッピングや熨斗も承っておりますので、ギフトに堺英の包丁をお選びの際にはぜひご一緒にご利用ください。
洋包丁、一部包丁、他店ご購入の包丁は名入れのサービスをお受けすることができません。名入れを利用できるか気になった方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
料理をする際、包丁を一切使わないという方はそういませんよね。昔から、日本の炊事に包丁は欠かすことのできない大切な道具でした。それは現代でも変わっておらず、技術や文化の発展とともに従来の鋼の包丁だけではなく、ステンレス製のもの、合金のもの、はたまたセラミックでできたものが存在するようになっても、料理に包丁はつきものです。朝食昼食夕食、プロの料理人に至っては仕事中ずっと扱うことになるこの包丁、毎日使うものだから良いものがほしいと思うのは当然です。しかし、良い包丁というのは大量生産品ではなく、必ずどこかに職人の手が掛けられています。
最も良いのはすべて手作りの包丁です。ただ、より良いもの、さらに良いものと上を見出すとキリがありません。上等な包丁がほしいと思って近所の刃物屋を覗いてみたところ、あまりのお値段に財布の紐をきゅっと縛って飛び出してしまった方も多いでしょう。良いものがほしい、でも予算はそこそこで。そんな願いを叶えてくれるのが、包丁セットでの購入です。包丁には肉に向いたもの、魚に向いたものなど、それぞれ役割があります。全ての料理を一種類の包丁で行うこともできなくはないですが、料理の上達を考えるなら、最低でも二本はほしいところです。
ただ、良い包丁は一本一万円はします。一本ずつ集めると予算はすぐにすっからかんです。堺英の包丁セットなら、牛刀とペティ、出刃包丁と鎌型薄刃など、広い用途に対応できる包丁を一本ずつ買うよりも安く手に入れることができるのです。例えば牛刀とペティのセットなら、それぞれ単品で購入するより2,000円もお得。ギフトにもおすすめな紅葉・桜・梅の青鋼セットなら、なんと7,100円もお得になります。良い包丁は使っているとそのうち種類を揃えてしまうものですから長い目で見れば包丁セットを選んでいただくのが一番お得なのです。
堺英は、包丁の街大阪は堺に居を構える本格・本物の包丁ブランドです。実技と知識、そして少なくとも12年以上の修行を重ねないと受験資格すら与えられない「伝統工芸士」の認定を受けた山本英明が、自身の名前から一文字を取ってこのブランドは生まれました。
山本英明は、大阪のみならず関西圏で「英さん」と言えば山本英明のことと言うくらい本職の料理人から親しまれている職人です。それはひとえに、山本英明の確かな技術力と、伝統工芸士の多い堺の中でも、たった一人だけ刀剣を研ぐほどの技術を持っていること。
そして、本焼きなど扱いが難しい代わりに上質な包丁を作っているからです。そして現在、堺英には山本英明の息子である山本真一郎がいます。父と同じく難関の伝統工芸士の認定試験をパスし、古き良き堺打刃物の技術を受け継ぎながら、オリジナリティのある刃物を生み出す優れた職人です。
父から子へ、そして更に孫へと連綿と受け継がれていく本物の堺打刃物の技術が、本物の包丁を求める料理人たちを魅了しているのです。ランドでもあります。
また、堺英は昔気質の技術を持ちながらも常に柔軟性を忘れないブランドでもあります。オリジナル包丁の製作、名入れやラッピングなどの細やかなサービス、「ブラスト+彫金加工」という見た目も華やかな新しい包丁を生み出すなど、サービス精神も豊富です。
テレビドラマで使われた包丁を実際に再現してしまうのは、堺英くらいのものでしょう。こうした新しさと堅実な技術、安心のアフターサービスを併せ持つのが堺打刃物の堺英なのです。
伝統工芸士とは、国が認める伝統工芸品を現代の世に伝える一流の職人、いわば職人の中の職人だけが持つことのできる国家資格のようなものです。日本にはたくさんの古き良き技術があります。それは世界でも類を見ないほどの種類と切れ味を持つ包丁も例外ではありません。しかし、そうした優れた技術はどうしても伝承者が少なく、技術を伝えていくのが難しいという課題を持っています。
そこで、日本は伝統的工芸品産業の振興に関する法律、いわゆる伝産法を作りさらに伝統工芸品とそれを作る技術を持った人を審査する認定試験を作りました。日本の伝統工芸品とその技術を守り伝えていくことができるかどうかを知識と実技によって厳しく審査し、その中でも優れた知識と実力を持った職人だけが伝統工芸士を名乗ることを許されるのです。
伝統工芸士は、技術習得の難しさや認定試験を受けるために最低でも12年の修行がいることから非常に数が少なく、比較的伝統工芸士の多い堺でもたった25人しかいません。伝統工芸士は、一人でもブランドになるような存在です。堺英には、そんな数少ない伝統工芸士が二人もいるのです。父・山本英明は堺の中でも唯一刀剣を研ぐことのできる職人として、息子・山本真一郎は古き良き技術を継承しつつ、優れたセンスで美術品レベルの包丁を生み出す職人として、親子揃って数々の受賞を果たしています。
優れた技術を持つ伝統工芸士の技によって作られた包丁は、切れ味も使い勝手も数打ち品とは比べ物になりません。本物がほしい、良い包丁がほしいという方にとって、伝統工芸士の名前はまさに本物を見つけるための指標となるのです。
刃物といえばどこを思い浮かべますか?お洒落な方だとドイツのゾーリンゲン、日本刀が好きな方なら岐阜県の関が浮かぶかもしれませんね。しかし、日本の包丁といえばどこだと問われれば、間違いなく大阪府の堺という名前が上がります。
堺は業務用包丁、料理人が使う包丁の内なんと90%以上という驚異的なシェアを占める街です。つまり、日本のプロ御用達の包丁はほとんど全て堺で作られていると言っても過言ではないのです。そんな堺の包丁の歴史は、なんと1500年台、室町時代にまでさかのぼります。
堺はもともと日明貿易、琉球貿易、南蛮貿易の拠点として富と技術が集まる都市でした。そこで、堺の人々は国際貿易によって輸入された煙草の葉を刻むために煙草包丁を作り始めたのです。
堺周辺で作られた煙草包丁の素晴らしい切れ味と、優れた鉄の鍛造技術は時の権力者を惹きつけるほどで、その結果現在の包丁の街、堺の礎ができました。そうした経緯と歴史があるため、堺打刃物は単なる工芸品、ただの包丁という枠に収まるものではありません。
製造法や品質が厳しく決められているような、後世に遺すべき日本の伝統工芸品の一つとして認定されています。今なお古き良き技術を使って包丁を作っている堺には、時には外国からの見学者も訪れます。
プロの料理人ならもちろん知っている、一般人なら知る人ぞ知る。堺の包丁はそんな本物志向の方、本当に良い包丁を使いたいという方がこぞって欲しがる最高の道具です。堺は日本の伝統芸能でありながら、今の世でも最高品質の優れた実用品を生み出す続ける包丁の街なのです。
包丁を研ぐことができるというのは、自分の使い方に合わせて包丁を調整できるということです。研ぐことで切れ味も蘇りますし、手入れすることで包丁そのものも長く使えます。良いこと尽くめの技術なので、早速簡単に包丁の研ぎ方を説明していきましょう。包丁を研ぐ際に必要なのは、水に浸しておいた砥石、タオル、包丁です。砥石を水に漬けておくのは、刃を必要以上に引っ掛けず、上手く研ぐためです。くれぐれも乾いた砥石でいきなり刃を研ぎ始めてはいけません。砥石の種類に迷った時は、とりあえず1000番から1200番の中砥石を使いましょう。もっと目の細かい仕上げ砥を使った方が切れ味はより良くなりますが、研ぎに慣れない内は中砥石だけで十分です。
濡れタオルなどで砥石が動かないように固定し、包丁をしっかりと保持します。この時砥石を正面に置き、包丁は砥石に対して45度くらいの角度で持ちます。柄を持っている手の反対の指先を使い、寝かせた包丁の側面を軽く押さえましょう。思い切り砥石に押し付けると刃が欠けるので注意します。包丁の刃と砥石の間に10円玉が1、2枚挟めるくらいの角度をつけたら研ぎ始めです。この状態で手前、奥と包丁をリズミカルに動かすと、包丁を研ぐことができます。研げるようになるまでは、浅い角度で研ぐ方が失敗も少なく安心です。
一定の角度でしばらく研いでいると、刃の反対側がささくれてきます。片刃包丁ならこの「かえり」が消えるよう2、3回裏側を研げば終了。両刃包丁なら、反対側を同じ回数研いでバランスを取り、再びできた「かえり」を取って終了です。このように、包丁の研ぎ方というのは砥石を用意して刃を一定の角度と力加減で動かすだけです。ですが実際にやってみると非常に奥が深く、最初は上手く研げません。練習している内にできるようになりますので、習うより慣れろの精神でとにかく包丁を研いでみましょう。
包丁は、金属のかたまりです。鉄、鋼を鍛造して作る本格的な包丁では、それだけにどんな鋼材を使うかによって包丁の質が大きく変わってきます。最も大きな枠で言うと、包丁の鋼材は鋼かステンレスかによって分けられます。堺の包丁で主に使われるのは、日立金属が作る最高峰の刃物鋼です。鉄は不思議なもので、純度100%の鉄よりも、そこにクロムなどの不純物が混ざっていた方がより硬く、粘りのある金属になります。これが鋼です。日立金属が作る刃物鋼、安来鋼シリーズには、黄紙、白紙、青紙の三種類の鋼材があります。グレードで言うと一番良いのが青紙です。
鋼は熱処理を行うことでより硬くなります。これは炭素が混じっているからで、同じ青紙や白紙でも含有する炭素の量によって硬さが変わります。ですので炭素量が多い、つまりより硬い方から1号、2号というランクに分けられます。白紙は硬さこそ青紙には敵いませんが、研ぎやすく切れ味の良い包丁を作れます。ただし、純度の高いものほど包丁の硬度を上げるために行う焼入れという作業が難しくなります。一方の青紙はより実用的な最高級の鋼材です。硬さは白紙以上で切れ味は同等、白紙よりも多量のクロムやタングステンなどを含んでいるため長切れし、更に錆びにくいです。
製法の難しさ、鋼の性質から、青紙1号やそれを越える青紙スーパーといった鋼材で作られた包丁は、高級包丁の中でも最高級品と言うべきものとなります。しかし、硬い分研ぐのは大変です。他に、日立の安来鋼にはステンレスを指す銀紙というシリーズもあります。ステンレスは一般に硬すぎるので研ぎにくく、本格包丁には向かないとされていましたが、炭素やクロムなどを微量に混ぜることによって、ステンレスの錆びにくさととぎ安さ、鋼に近い切れ味を持つ包丁を作ることができます。手入れのしやすさなら白紙、切れ味のもちなら青紙、錆びにくさなら銀紙を目安にすると良いでしょう。